レッドブル・エアレース!
航空機事業部5月16-17日に千葉の幕張で開催されたレッドブル・エアレースを観戦してきました!
「空のF1」とも呼ばれるレッドブル・エアレースは、300馬力のプロペラ機に乗ったパイロット達が超低空でスピードを競う大迫力のレースです。
今回が日本初開催!唯一の日本人パイロット室屋義秀選手に大きな注目が集まりました。
シーラス社がスポンサーになっているマイケル・グーリアン選手も参戦!グーリアン選手は世界有数のアエロバティックパイロットとして活動しており、1995年の全米選手権・アンリミテッドクラスで優勝している実力者です。プライベートではシーラスSR22Tのオーナーでもあります。
様々な経歴を持つ14人のパイロットが集結したレッドブル・エアレース。今回のブログでは室屋選手とグーリアン選手の活躍を中心に、エアレースの模様をレポートしたいと思います!
マイケル・グーリアン選手の紹介
予選の日は小雨が降るあいにくのお天気でしたが、昼過ぎには雨も上がり、無事に開催。天候が悪いにもかかわらず多くの人が観戦に訪れていました。
シーラス社がスポンサーになっているマイケル・グーリアン選手は3番目にスタート。その時点で一番の好タイムを出すも、後半にスタートした強豪選手に抜かれて予選5位通過。タイムは52.014秒。
室屋義秀選手は52.429秒のタイムで予選9位通過。
予選1位通過は51.102秒を出したニコラス・イワノフ選手でした。0.01秒を争う熾烈な戦いです!
決勝の日は前日と打って変わって快晴!最高のコンディションでレースが始まりました!
最初に行われるのはRound of 14。予選の結果で決まった対戦相手と一対一で勝負し、7名の勝者と、敗者の中で最速タイムを記録したパイロット1名の計8名が次のRound of 8に進出します。
予選10位通過の最年少パイロット、ピート・マクロード選手と対戦したグーリアン選手。先にスタートし、52.976秒のタイムでミスなくフライトを終えます。後からスタートしたマクロード選手はコントロールが乱れ、パイロン・ヒット(パイロンへの接触+3秒)とインコレクト・レベル(ゲートを水平に通過しなかった+2秒)合計5秒のペナルティが課せられたため、グーリアン選手が2.809秒の差をつけて勝利!次のステージへと進みました。
ちなみにパイロンは9分割のパーツでできており、安全のため、飛行機が接触するとすぐに千切れ飛ぶようになっています。パイロンが倒れると「エアゲーター」と呼ばれるスタッフがボートで駆けつけ、千切れた部分から先のパーツを付け替えて、およそ2分の早業で立て直します。
さて、会場の声援を一身に浴びる室屋選手は、チェコ空軍パイロットのマルティン・ソンカ選手と対戦。Round of 14で最速となる50.779秒の好タイムを叩き出し、大歓声に包まれながら次のステージへの切符を手にしました。
続くRound of 8では、Round of 14の7名の勝者と、敗者の中で最速タイムを記録したパイロット1名の計8名が、再び一対一で勝負をします。
1997年にオーストラリア最優秀戦闘機パイロット賞を受賞した凄腕パイロット、マット・ホール選手と対戦したグーリアン選手。ミスなく落ち着いて52.917秒のタイムを出したものの、ホール選手がそれを上回る51.452秒のタイムを出し、グーリアン選手は惜しくもここで敗退してしまいました。
そして室屋選手は、2003年以降50レース中36回表彰台に上り、通算13勝を挙げている強敵、ポール・ボノム選手と対戦。Round of 14を彷彿とさせる快調な滑り出しで、誰もが好タイムを確信したのですが・・・!フィニッシュゲート通過直前にGが規定値を超えてしまい、まさかのDNF(Did Not Finish)!ゴールできなかったとみなされ敗退してしまいました。
地元の声援を一身に受けた室屋選手は、惜しくも表彰台に上がることはできませんでしたが、Round of 14で叩き出した50.779秒という驚異のタイムでコースレコード(今回のコースの最速タイム)を記録しました。
Round of 8を勝ち上がった4人の選手が戦う最終決戦Final 4では、Round of 8で室屋選手を破ったポール・ボノム選手が51.502秒で優勝!開幕戦のアブダビに続く2連勝となりました!
6万人の大観衆を熱狂させたレッドブル・エアレース。
これまで日本ではあまり知られていなかった小型プロペラ機の魅せる世界に惹きこまれた方も多いのではないでしょうか。
次のレースはクロアチア・ロヴィニで、現地時間の5月30-31日に行われます。
日本人パイロット室屋義秀選手、シーラス社がサポートするマイケル・グーリアン選手、ほか沢山の魅力的な選手の戦いから目が離せません!