運航
2018/08/27

民間航空操縦士訓練学校:編入を希望される方へ

運航本部
JGAS AVIATION BLOG

いつも当ブログをお読みいただき、ありがとうございます。JGAS鹿児島フライトトレーニングセンター 運航本部長の山口です。

前回のブログから間が空きましたが、将来のプロ・パイロットを目指す方に… 特に民間航空操縦士訓練学校への編入を考えてらっしゃる方に、改めてお話したいことがあります。

すでにお知らせしておりますが、民間航空操縦士訓練学校では新規訓練生の受け入れを中断しています(第4期生は募集しておりません)。ただし、現在の第2期生または第3期生への編入については、状況に依り若干名の受け入れが可能です。ライセンス保持者編入制度についてはこちらをご覧下さい。

この「編入」の訓練開始時期(編入時期)や訓練費用等については、当然の事ながら、編入を希望される方の有している資格や技倆、知識、その他様々な状況を勘案して決定します。状況に依っては編入自体をお断りする場合もあります。

特に次のような訓練生は、ほぼ間違いなくお断りすることになります。

本気でプロになる気がない・プロ意識が育っていない

 

民間航空操縦士訓練学校は、プロ・パイロットを養成するフライト・スクールです。単に日本のライセンス(技能証明)を取得させるための訓練校ではありません。2年の訓練期間を全寮制で生活していただき、仲間と共に切磋琢磨しながら「プロとは何ぞや」を教官に叩き込まれながら過ごしていただく必要があります。もちろん編入生も同様です。

では、プロになる、とはどういうことでしょうか? 表面的には ①必要な資格を取得(当校を卒業)し ②就活を経て航空会社へ就職し ③副操縦士昇格訓練を通じて旅客機(T類)の型式限定を取得し ④OJTを経てチェックアウトすること、だと言えるでしょう。つまり、ライセンスの取得自体は、単にスタート地点に立つための条件に過ぎないのです。

もちろん、このスタート地点に立つための条件を手に入れることは重要です。それがなければ、そもそもプロ・パイロットへの門は開きません。少しでも安価に、かつ短期間でライセンスを取得しようとする訓練生は、多くの場合、海外の訓練校にて当該国のライセンスを取得し、日本のライセンスに書き換えようとします(自家用操縦士は学科試験への合格と書類申請のみで取得可能)。

このような方法自体を、別に私は否定しません。ただし、訓練に対する認識や実際に受けてきた訓練に問題がある(訓練が不十分で、知識も技倆も日本で求められているレベルに達していない)場合が多いのも事実です。海外のすべての訓練校がそうだ、というわけではありませんが、お気楽な訓練と、一通り飛ばせればそれでライセンスも取得可能、などといった、良くも悪くも「自家用自動車免許を取得するような安易さ」でライセンスを取得した訓練生は、厳しい訓練、プロ意識、パイロットが求められるもの、等々に対して非常に低いレベルの意識しか育っていない場合が多いのです。

編入試験を受けていただく前の面談の場で、そのような意識の低さが露呈した場合、そしてその修正に多くの時間(再訓練)が必要だと判断した場合は、編入ではなく初期課程(自家用操縦士課程)からの訓練をお勧めすることになります。

パイロットうんぬん以前にひとりの社会人(大人)たれ!

 

民間航空操縦士訓練学校は、小中学生・高校生などの「いわゆる学生」に対する訓練を提供しているわけではありません。年齢的に大学生と同等の訓練生を受け入れることはあり得ますが、当校では「学生」扱いはしません。一般的な意味での生活指導(学習指導を含む:勉強の仕方は教えるが指示はしない)もしませんし、訓練生のプライベートにも立ち入りません。

訓練生を、ちゃんと分別をわきまえた「社会人(大人)」だと考えて「訓練を提供すること」に専念しています。登校して下校するまでは学校(教官)の指示に従って訓練を受け、勉強していただきますが、下校後や休日をどう過ごすかは訓練生の自由です。

大人なんだから、もう社会人なんだから、子供に対するような低い次元の指導などしません(もちろん悪意に基づく迷惑行為や違法行為などの問題行動があれば、契約に基づき退学処分などの厳しい対応を取ることになります)。

訓練生は、結果が全て、です。常日頃の勉強や同期との交流(情報交換)は、結果に全て表れます。結果が悪ければ、努力が足りなかった、意識が低かった、そういうことです(もちろん国家試験の合否に運の要素もあることは認めますが、口述試験での不合格、連続しての不合格などは、本人の努力不足・認識不足と言わざるを得ません)。プロになれない、と判断すれば、躊躇なく退学処分とします。

これらの考え方は、もちろん編入生に対しても同じです。過去にどのような訓練を受け、どのくらい苦労し努力してきたのか、意識はどうか、プロになれる資質があるか、が問われます。そして、これらは編入試験の結果に表れます。

なんとなく海外で訓練を受けて安易にライセンスを取得した(と思われる)編入希望者には、そもそも社会人(大人)としての当たり前ができていないな、と感じさせられることがあります。大人の言葉遣い(メールの文章を含む)ができない、表現能力に乏しく文書読解能力にも疑問符が付く、など、プロ・パイロットうんぬん以前の課題を抱えている場合もありました。

当たり前のことを、当たり前にできること、は、民間航空操縦士訓練学校の訓練生として必須の条件です。編入生についても、同様です。

民間航空操縦士訓練学校への編入を希望される方は、以上のような観点から、まずはご自分のプロになろうとする覚悟を、改めて考えてみて下さい。

民間航空操縦士訓練学校に関するご質問・ご相談・お問い合わせは、メールまたはお電話にてお受けしております。また、学校説明会の実施予定はありませんが、あらかじめご予約いただければ、民間航空操縦士訓練学校(鹿児島空港)または弊社東京事業所にて詳しいご説明を差し上げることも可能です。

こちらよりお気軽にお問い合わせください。